犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)とは|グレード別症状・見分け方・なりやすい犬種

犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)とは|グレード別症状・見分け方・なりやすい犬種

愛犬の散歩中、ふと片足を浮かせて数歩スキップするような歩き方をしていませんか。実はその仕草、犬に多い「パテラ」のサインかもしれません。

パテラとは膝蓋骨脱臼のことで、特にトイプードルやチワワなどの小型犬に多く見られる関節のトラブルです。放置すると悪化しやすいため、早めに気づいて動物病院に相談することが大切です。

この記事では、パテラのグレード1〜4別の症状や見分け方のポイント、なりやすい犬種、進行を防ぐための生活の工夫、手術が検討される目安まで詳しく解説します。

筆者自身、現在3歳のポメラニアンと暮らしており、パテラのため、日頃から歩き方や座り方には人一倍気を配っています。実家で10年以上柴犬を飼育していた経験もあり、犬種によって注意すべき関節トラブルが異なることを実感してきました。

目次

犬の「パテラ」とは?膝蓋骨脱臼の基礎知識

パテラは、太ももとすねの骨をつなぐ膝のお皿(膝蓋骨)が正しい位置からずれてしまう病気です。まずは基本的な特徴を押さえておきましょう。

パテラ(膝蓋骨脱臼)の正式名称と原因

パテラの正式名称は「膝蓋骨脱臼」で、膝のお皿がはまる溝(滑車溝)が生まれつき浅いことが主な原因とされています。

先天的な骨格の要因に加え、成長期の激しい運動や落下・打撲などの外傷がきっかけで発症・悪化するケースもあります。特に小型犬は骨格が華奢な分、影響を受けやすい傾向があります。

「内方脱臼」と「外方脱臼」の違い

膝蓋骨が体の内側にずれる「内方脱臼」と、外側にずれる「外方脱臼」の2つのタイプがあります。犬の場合は内方脱臼が多く、特に小型犬・超小型犬でよく見られるといわれています。

どちらのタイプかによって歩き方の癖が多少異なることもありますが、見た目だけで判断するのは難しいため、気になる様子があれば動物病院で確認してもらいましょう。

股関節形成不全とはどう違う?

パテラと混同されやすい病気に「股関節形成不全」があります。股関節形成不全は主に大型犬に多く、股関節そのものがゆるむ病気で、パテラとは発症する関節も原因も異なります。

関節トラブル全般の症状や治療法については、以下の記事でも詳しくまとめています。

パテラのグレード1〜4|重症度別の症状

パテラの重症度は、膝蓋骨のずれ方や自然に戻るかどうかによって、グレード1〜4の4段階に分類されます。

グレード1・2|軽度〜中等度の症状

グレード1は、普段は膝蓋骨が正しい位置にありますが、手で押すと外れ、離すと自然に戻る状態です。目立った症状が出ないことも多く、健康診断で偶然見つかることもあります。

グレード2になると、後ろ足を曲げたときなどに膝蓋骨が自然に外れやすくなります。散歩中に一瞬だけ足を浮かせてスキップするような歩き方が見られるのが特徴です。

グレード3・4|重度の症状

グレード3は、膝蓋骨がほとんどの時間で脱臼した状態です。手で正しい位置に戻せても、力を抜くとすぐにまた外れてしまい、歩行の異常が続くようになります。

グレード4は最も重度で、膝蓋骨が常に脱臼し、手で押しても元の位置に戻せません。後ろ足を曲げたまま歩く、腰を落として歩くといった様子が見られることもあります。

グレード膝蓋骨の状態主な様子
グレード1押すと外れ、離すと自然に戻る症状はほぼ目立たない
グレード2動作時に自然に脱臼することがある時々スキップ歩行が見られる
グレード3ほとんどの時間で脱臼している歩行の異常が続きやすい
グレード4常に脱臼し、手でも戻せない足を曲げたまま歩くことも

愛犬のパテラを見分ける3つのポイント

パテラは軽度のうちは気づきにくい病気です。日常のちょっとした変化から、以下のようなサインがないかチェックしてみましょう。

スキップするような歩き方

散歩中や走っているときに、後ろ足の片方だけを一瞬浮かせて、数歩スキップするような歩き方をすることがあります。これはパテラの代表的なサインのひとつです。

すぐに元の歩き方に戻るため見逃されがちですが、頻度が増えてきた場合は注意が必要です。

片足を上げる・かばう仕草

歩いているときや立っているときに、片方の後ろ足を浮かせたままにする仕草も、パテラのサインとして知られています。

痛みをかばって体重をかけないようにしている可能性があるため、様子をよく観察しましょう。

座り方・立ち上がり方の変化

後ろ足を横に投げ出すように座る、立ち上がるまでに時間がかかる、といった変化もパテラでよく見られる様子です。

以前と比べて動きがぎこちなくなったと感じたら、早めに動物病院で相談することをおすすめします。

パテラのサインチェックリスト
  • 散歩中に片足を浮かせてスキップするような歩き方をする
  • 後ろ足を引きずる・かばうような仕草がある
  • 座るときに後ろ足を横に投げ出す
  • 立ち上がりに時間がかかる
  • ジャンプや階段の上り下りを嫌がるようになった

パテラになりやすい犬種

パテラは犬種による体格差の影響を受けやすい病気です。特に注意しておきたい犬種を紹介します。

特にリスクが高い小型犬種

骨格が華奢な小型犬は、パテラのリスクが高いとされています。トイプードル、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャーテリアなどが代表的です。

これらの犬種は、膝蓋骨がはまる溝(滑車溝)が生まれつき浅かったり、足の骨格そのものが華奢だったりする傾向があります。体は小さくても活発に動き回る子が多く、日常の跳ねる・走るといった動作が膝への負担になりやすい点も理由のひとつです。

パテラになりやすいとされる主な犬種
  • トイプードル
  • チワワ
  • ポメラニアン
  • ヨークシャーテリア
  • マルチーズ
  • パピヨン
  • ペキニーズ

中型犬・大型犬でも油断はできない

パテラは小型犬に多い病気ですが、中型犬や大型犬でもまったく起こらないわけではありません。

犬種にかかわらず、後ろ足の歩き方や座り方に違和感がないか、日頃から気にかけておくことが大切です。

パテラの進行を防ぐ生活環境の工夫

パテラは完全に予防することは難しいものの、生活環境を整えることで進行のスピードを抑えられる可能性があります。

滑りにくい床材にする

フローリングなど滑りやすい床は、後ろ足への負担を増やし、パテラの悪化につながることがあります。滑り止めマットやカーペットを敷いて、足元を安定させてあげましょう。

爪や足裏の毛が伸びていると滑りやすくなるため、こまめなお手入れも効果的です。

段差・ジャンプを避ける

ソファやベッドからの飛び降り、高い段差の上り下りは、膝への負担が大きい動作です。踏み台やスロープを設置して、ジャンプの機会を減らしてあげましょう。

適正体重を維持する

体重が増えるほど、膝関節にかかる負担も大きくなります。フードの量や間食を見直し、愛犬の適正体重を維持することも、パテラの進行を防ぐうえで大切なポイントです。

関節ケアサプリを日々の食事にプラスして、無理なく関節をサポートする方法も選択肢のひとつです。

パテラの検査と治療、手術が検討される目安

パテラの診断や治療方針は、必ず動物病院での診察をもとに判断してもらう必要があります。ここでは一般的な流れを紹介します。

動物病院での触診・整形外科的検査

動物病院では、まず触診で膝蓋骨のずれ方やグレードを確認します。必要に応じてレントゲン検査など、整形外科的な検査が行われることもあります。

自己判断で様子を見続けるのではなく、気になる歩き方があれば早めに獣医師に相談することが大切です。

グレードによる治療方針の考え方

グレード1〜2の軽度なケースでは、体重管理や生活環境の工夫、サプリメントによる関節ケアなど、内科的な対応が中心になることが多いとされています。

ただし同じグレードでも症状の出方には個体差があるため、治療方針は獣医師とよく相談しながら決めていきましょう。

手術が検討されるケース

グレード3〜4など脱臼の程度が重い場合や、跛行を繰り返す場合、痛みが強い場合には、手術が検討されることがあります。

手術の要否や術式は、犬の年齢や症状の程度によって異なります。断定的な判断はできないため、必ず動物病院で整形外科的な検査を受けたうえで方針を決めましょう。

放置するとどうなる?

パテラを放置すると、膝関節の軟骨がすり減って変形性関節症に進行してしまうことがあります。慢性的な痛みにつながるだけでなく、前十字靭帯の損傷を併発するリスクも指摘されています。

片足をかばい続けることで反対側の足に余分な負担がかかり、両足の関節トラブルに発展することもあります。「まだ症状が軽いから」と様子を見続けるのではなく、気になるサインに気づいた時点で早めに受診することが、愛犬の関節を長く守る近道です。

パテラ対策におすすめの関節ケアサプリ

生活の工夫とあわせて取り入れたいのが、日々の関節ケアサプリです。ここではパテラが気になる愛犬に選ばれているアイテムを紹介します。

ワンロイヤル

ワンロイヤルは、いつものドッグフードにふりかけるだけで使えるパウダータイプの関節ケアサプリです。コラーゲン・コンドロイチン・グルコサミンに加え、低分子設計のECM(細胞外マトリックス)も配合されています。

スティックタイプの個包装でチキン風味なので、粒や錠剤が苦手な犬でも試しやすいのが特徴です。

このこのおやつじゅれ

このこのおやつじゅれは、国産・無添加にこだわった関節サポートおやつです。ジュレタイプで食べやすく、個包装なので持ち運びやすいのも魅力です。

筋肉維持や体重管理にも配慮した設計で、パテラのケアと合わせて取り入れやすいアイテムです。

関節ケアサプリはこの他にもさまざまな種類があります。成分や価格を比較したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

犬のパテラに関するよくある質問

パテラは完治しますか?

グレードや症状の程度によって異なるため、一概には言えません。軽度であれば生活管理で経過を見ることもありますが、進行の度合いは獣医師の診察で判断してもらう必要があります。

グレード1でも治療は必要ですか?

グレード1で症状がほとんどない場合は、経過観察となることが多いとされています。ただし今後進行する可能性もあるため、定期的に動物病院でチェックしてもらうと安心です。

抱っこの仕方に注意点はありますか?

後ろ足に急に体重がかかるような抱き方は避け、お尻と胸元を両方支えるようにしましょう。抱き上げる・下ろす際の勢いにも気をつけてあげてください。

何歳くらいから発症しますか?

先天的な要因が大きいため、子犬のうちから症状が見られることもあります。一方でシニア期になってから目立ち始めるケースもあり、年齢を問わず注意が必要です。

パテラの犬にドッグランや散歩は控えたほうがいいですか?

完全に運動を止める必要はありませんが、激しいジャンプや急な方向転換は膝への負担になります。運動量や環境については、獣医師に相談しながら調整するのがおすすめです。

サプリメントを与えればパテラは治りますか?

サプリメントはあくまで日々の関節ケアをサポートするものであり、治療そのものではありません。グレードが進んでいる場合や症状が続く場合は、サプリだけに頼らず動物病院を受診しましょう。

まとめ|パテラのサインを見逃さず早めに動物病院へ

パテラは、スキップするような歩き方や座り方の変化など、日常のちょっとした様子から気づけることが多い病気です。

トイプードルやチワワ、ポメラニアンなど小型犬を飼っている方は特に、歩き方や座り方の変化に気を配ってあげましょう。

気になるサインがあれば、自己判断せずに早めに動物病院で整形外科的な検査を受けることが大切です。生活環境の工夫やサプリメントでのケアとあわせて、愛犬の関節を長く健康に保ってあげましょう。

UMAKA -美味華- (うまか)
犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)とは|グレード別症状・見分け方・なりやすい犬種

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この記事を書いた人

シンヤのアバター シンヤ イヌディア編集長

ポメラニアンの男の子と妻と東京で暮らしています。

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